日本がん・生殖医療学会

2024年01月10日

「乳がん・子宮頸がん検診促進のためのメディア向け発表会」開催 

〜藤本美貴さん登場〜
乳がん・子宮頸がんへの向き合い方を語る
講演概要

一般社団法人日本がん・生殖医療学会は、女性特有のがんである乳がんと子宮頸がんの適切な情報提供および予防のための検診促進のため、「乳がん・子宮頸がん検診促進のためのメディア向け発表会」を2023年10月17日(火)にSHIBUYA QWS(渋谷キューズ)内スクランブルホールにて開催致しました(三菱UFJフィナンシャル・グループ協賛)。乳がん・子宮頸がんの各専門の先生からは、予防や対策についてのご紹介をいただき、3人のお子様を育てながら多方面で活躍されているタレントの藤本美貴さんをゲストに迎えクイズやトークセッションを行いました。本発表会を通じて、藤本さんからはがんについて「知る」こと、「がん検診」の重要性について、多くのメッセージをいただきました。

〜発表会の流れ〜
主催挨拶 梶山広明先生(一般社団法人日本がん・生殖医療学会理事)
子宮頸がんについてのプレゼンテーション 上田豊先生(大阪大学大学院医学系研究科産婦人科学講師)
乳がんについてのプレゼンテーション 北野敦子先生(聖路加国際病院腫瘍内科副医長)
藤本美貴さん登壇・アンバサダー就任
藤本美貴さんと先生によるトークセッション
フォトセッション

詳細は下記の通りです。

主催挨拶 梶山広明先生

まず初めに、本学会の理事を務める梶山弘明先生よりイベント開催のご挨拶を頂きました。

(梶山先生)「ご自身だけではなく、ご家族、パートナー、 ご友人など、周りの大切な人に悲しい思いをさせないためにも、 まず〈がんについて知る〉こと、〈見つかるのが早ければ早いほど助かる病気であること〉を知っていただきたいと思い、このような場を設けさせて頂きました。若い女性に特有ながんに対する実情を知って頂き、世の中の多くの方々に情報発信をして頂くお手伝いをして頂けますと幸いです。」(一部抜粋)

子宮頸がんについてのプレゼンテーション 上田豊先生

― 2年に1回の検診とHPVワクチンの接種を ―

近年、先進国において日本は唯一罹患率が増加している子宮頸がん。特に20~40歳代の若い世代の人たちにとって身近な病気になりつつあります。

上田先生からは、日本では20歳以上の女性に2年に1回の子宮頸がん検診を推奨していること、HPVワクチンでは、がんが発生する元凶となるウイルスの完成自体を防ぐことができ、16歳までに接種すれば子宮頸がんがほとんど発生しないという研究結果もあることを解説していただきました。

乳がんについてのプレゼンテーション 北野敦子先生

― 日頃から自分の体に関心を持つことから始めましょう ―

日本人のがん罹患率は2人に1人。
その中でも乳がんは女性が最もかかりやすいがんと言われています。

北野先生からは、乳がんは早期に発見され適切な治療を受けられれば、5年後の生存率は99%と治すことができる病気であること、日本では40歳以上の女性を対象に2年に1度の乳がん検診を推奨していることについてご説明いただきました。また、日頃からブレストウェアネスとして乳房の観察を日常的に行うなど、自分の体に関心を持つことから始めてほしいといったメッセージをいただきました。

藤本美貴さん、応援アンバサダー就任

― 「後悔しないよう検診に行こう!」と伝えていきたい ―

乳がん・子宮頸がん検診促進」の応援アンバサダーとして就任したタレントの藤本美貴さん。がんはいつ自分がなってもおかしくないこと、検診がいかに大切であるかについてお話ししていただきました。

藤本美貴さんコメント
(応援アンバサダー就任を受け)
「うれしいです。ありがとうございます。まずは身近な人から
『検診にちゃんと行ったほうがいいよ』と声がけをしていけたらいいなと思います。」

Q乳がん・子宮頸がん ○×クイズ 藤本美貴さんが挑戦!

Q1 乳がんは、日本人女性のおよそ100人に1人がかかると言われている

乳がんは日本人女性のおよそ10人に1人がかかると言われています。

答え:×

Q2 乳がん検診は40歳になったら2年に1回の受診を推奨している

乳がんの発症のピークは60歳代前後と40歳代後半の二峰性であることから40歳以上の方には2年に1回のマンモグラフィ検診を推奨しています。

答え:○

Q3 子宮頸がんは早期発見であれば多くの場合、子宮全摘出めでしなくてよい

子宮頸がん検診により子宮頸部に浸潤がん細胞が認められた場合、多くは子宮全摘出しがん細胞を取り除かなければなりません。しかし、前がん病変(CIN3)までの状態で見つけることができれば円錐切除術により子宮の大部分は温存できる場合があります。

答え:×

Q4 子宮頸がん検診は、40歳を過ぎたら2年に1回のペースでの検診を推奨している

子宮頸がんの発症のピークは30歳〜50歳ごろでありますが、近年、若い世代(20歳前後)の罹患率も増加している傾向にあります。

日本における20歳以上の子宮頸がん検診受診率(2年に1回)は43.7%と先進国においては非常に低い数値となっています。

答え:×

藤本美貴さんコメント
「全然当たらなかった。漠然と(検診などの)イメージがあるくらいで、ちゃんとわかっていませんでした。検診に行ったほうがいいとわかっていても、何歳から何年に1回とか自分で調べることはないと思うのでたくさんの方に知っていただけたらなと思いました。女医さんもいるので恥ずかしいとか思わず、痛みも心配せずに検診に行っていただきたい。」

藤本美貴さんと先生によるトークセッション

― 日常生活で心がけていること ―

毎年人間ドックと共にがん検診も行い、旦那さんと一緒にウォーキングをしたり日々の食生活を心がけるなど健康意識の高い藤本さん。先生からも「健康家族」と褒められる場面がありました。今発表ご自身の会を振り返り、上田先生・北野先生と共に日頃心がけていることついて語って頂きました。

藤本美貴さんコメント
「女性である以上、いつ自分がなってもおかしくないと思い検診に行くようにしています。(ガンが)見つかった時に(検診に)行っておけばよかったというのが自分の中で許せないと思う。」「庄司さんと『健康じゃなきゃいけないよね』とよく喋ります。」

まとめ

⽇本がん・⽣殖医療学会は、本発表会を通じて、女性特有のがんに関する正しい情報の発信を行い、若い世代の女性からの支持の高い藤本美貴さんからのメッセージとともに、広く国⺠へがんの早期発⾒・早期治療につながる検診の重要性を⽰しました。

女性が健康で安心して活躍できる社会を目指し、当学会は、子宮頸がんや乳がんの予防、早期発見、妊孕性温存療法を含むがん・生殖医療について、今後も様々なプロジェクトを進めて参ります。

乳がんは40歳になったら2年に1回
子宮頸がんは20歳になったら2年に一回を推奨しております。

〈当日の様子〉

〈イベントの詳細〉
日付: 2023年10月17日(火)
時間: 午前11時30分~12時30分まで
場所: SHIBUYA QWS(渋谷キューズ)内スクランブルホール
東京都渋谷区渋谷2-24-12
渋谷スクランブルスクエア(東棟)15階

ゲスト:藤本美貴さん

登壇者:

一般社団法人日本がん・生殖医療学会理事 梶山広明先生

大阪大学大学院医学系研究科産婦人科学講師 上田豊先生

聖路加国際病院腫瘍内科副医長 北野敦子先生

参照資料
一般社団法人日本がん・生殖医療学会HP
https://www.j-sfp.org/disease/gynecology.html


日本がん・生殖医療学会は、三菱UFJフィナンシャルグループの支援により、「女性特有のがん予防に対する取り組み」を実施しています。

日本がん・生殖医療学会 三菱UFJフィナンシャルグループ